スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2
│posted at --:--:--│
2013.08.16(金)

空蝉の君。〜 2 〜

空蝉の君。の続きです。

なんだか
まだまだ続きそう・・・(汗)

終いのオチをうまくつけれるのかが
とっても不安です。

それではどうぞ〜


*・。*・。*・。*・。*・。*・。*

日が落ちて辺りが闇に包まれ始めた頃。
側近二人の勧めもあり、侍医の診察中に休憩も兼ねて食事と湯あみを
済ませた香蘭が志季の部屋に戻ると侍医より薬を手渡された。

「思っていたよりも高熱が続きそうなので
夜半過ぎになっても熱が下がらないようなら
こちらの薬を陛下に飲んで頂くようお願いします」

きっと今まで処方された薬より効き目の強いものなのだろう。
効果が高い薬はその分副作用も強く出る。
少し心配になったがそれでも高熱が続き、体力が奪われ続けるよりはいいと
香蘭は自分に言い聞かせる。

「・・・熱、早く下がるといいな・・・」

再び二人っきりになった静かな部屋で香蘭はぽつりと呟いた。


そんな香蘭の思いも虚しく、志季の熱は夜半過ぎになっても下がることはなく
あれから目を覚ますこともなかった。
彼の額に触れると自分が訪れた昼間よりさらに熱が上がっているように感じる。
普段武術で身体を鍛えている志季でもさすがにこれはまずい。

「早く熱を下げないと・・・」

侍医より預かった薬を広げ、用意された水差しから器へと水を注ぎ薬の準備をすると
志季の頭を浮かし、高めに枕を積んで薬が飲みやすい状態を整える。

「志季、起きて。薬を飲んで」

志季に話しかけるが彼の意識は深く潜ったまま。
軽く頬を叩いても反応がない。

苦しそうに喘ぐ志季と薬を交互に見やり、しばらく考えると香蘭は
器の水に薬を溶かし自分の口に含むと、志季へ口付け薬をゆっくりと流し込んだ。
それを飲み下す様子が確認できると、思わず安堵のため息が零れる。

「よかった・・・」

残りの薬も口に含むと、再び唇を重ね合わせる。
その時、僅かに志季のまつ毛が震えたことに香蘭は気づかなかった。


ゆっくりと少しずつ薬を流し込み、飲み下すのを確認する。
その作業を繰り返し、薬も残りわずかとなった時。

最後の一口を口に含み、志季に口づけてゆっくりと薬を流し込む。
すべてを流し込み、彼の喉元に当てた手で飲み下したことを確認し
ゆっくりと唇を離そうとした。すると不意に頭が引き寄せられたかと思うと
再び互いの唇が重なり合う。

「んっ?!」

いきなりの予想しない事態に思考と動きが止まる。
ただただ驚いていると深く重なり合う唇の隙間から湿ったあたたかいものが入ってくる。

「んんっ!・・・っん」

ゆっくりと煽るような、じっくりと堪能するかのような妖艶な動きに徐々に翻弄され
目の前がだんだんと霞んで見える。

「はぁっ・・・んんっ・・・〜っ」

何度も何度も角度を変え執拗に繰り返される深い口づけ。
思考回路が完全に焼き切れて、香蘭は状況を把握することができない。

気がついた時には目の前には自分に覆い被さる志季の姿と
その背景にはなぜか部屋の天井が見える。

「・・・し、き?」

一生懸命この状況を把握しようとままならない思考に呼びかけるが
頭の芯がぼうっと霞んで何も考えられない。

しばらく自分の目の前にある志季の顔をぼんやりと眺めていると
彼の長い指が首筋をつぅとなぞる。

「あっ・・・」

その熱い指先の艶かしい動きに思わず声がこぼれ、身体ががビクリと反応する。
自分の意としない声と反応に驚いた香蘭は瞬時に思考が浮上し、顔を真っ赤に染めて
自分の置かれている状況を理解した。

「やっ・・・!志季、なにをっ・・・」

覆い被さる志季を両手で押しのけ褥から起き上がろうとする香蘭の両手を掴み
そのまま褥へ押し倒すと、志季は彼女の耳元へ顔をうずめ熱の篭る熱い吐息で囁いた。



「香蘭、今夜だけでいい・・・」

「今夜だけ、私の願いを聞いて・・・」





web拍手 by FC2
│posted at 07:30:24│ コメント 0件トラックバック 0件
≫コメント 
≫コメントを書く







 削除や編集のときに必要です。
管理者にだけ表示を許可します。
≫トラックバック 
●この記事へのトラックバックURL

●この記事へのリンクタグ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。